トラックの燃費向上や環境対策として、多くの車両に搭載されているEGR(排気再循環システム)。
しかし、「EGRってどんな仕組みなの?」「導入するとどんなメリットがあるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
本記事では、EGRの基本的な仕組みや役割、そしてメリット・デメリットまで詳しく解説します。
トラックの維持管理を考えている方や、新しい車両を購入検討中の方はぜひ参考にしてください!
EGRとは?トラックに搭載される理由とその仕組み
EGR(Exhaust Gas Recirculation)は、エンジンから排出された排気ガスの一部を再び吸気側に戻し、燃焼に利用する技術です。
この仕組みによって、燃焼温度を下げ、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)の発生を抑えることができます。
なぜEGRが必要なのか?
EGRが採用される最大の理由は、環境問題への対応です。
ディーゼルエンジンを搭載するトラックは、燃焼時に大量のNOxを発生させるため、排ガス規制が厳しくなっています。
EGRを導入することで、排気ガス中の有害物質を減らし、環境負荷を軽減できるのです。
また、EGRは単なる環境対策にとどまらず、エンジンの燃費向上にも役立ちます。
燃焼温度を低くすることで、燃料の燃焼効率が改善され、無駄なエネルギー消費を抑えることが可能になります。
EGRの仕組みとは?内部EGRと外部EGRの違い
EGRの働き方には内部EGRと外部EGRの2種類があります。
✅ 内部EGRとは?
- 排気バルブの開閉タイミングを調整し、燃焼室に排ガスを逆流させる仕組み。
- 追加の配管や部品を必要とせず、エンジン内部で完結する。
- 簡易的な仕組みだが、調整が難しく、高精度な制御が必要。
✅ 外部EGRとは?
- 排気ガスを吸気口へ戻すために、専用のEGRバルブやクーラーを設置。
- 温度管理がしやすく、排ガスの流量を調整しやすい。
- ディーゼルエンジン搭載のトラックでは、主にこの方式が採用される。
特に外部EGRでは、EGRクーラーと呼ばれる装置を使い、排気ガスの温度を適切に下げてから再循環させることが重要です。
これにより、燃焼室内の温度を安定させ、効率的なNOx削減を実現します。
EGRを搭載するメリットとは?
トラックにEGRを採用すると、環境負荷の軽減や燃費向上など、さまざまなメリットが得られます。
✅ 1. NOx(窒素酸化物)の排出削減
EGRは、燃焼室内の温度を低く保つことで、NOxの発生を大幅に抑えることができます。
NOxは大気汚染や酸性雨の原因となるため、環境規制の厳しい現在、トラック業界にとってEGRは必須の技術といえるでしょう。
✅ 2. 燃費向上とエンジン負荷の軽減
燃焼温度が高すぎると、エネルギーが無駄に消費されてしまいます。
EGRによって温度を適切にコントロールすることで、燃料の消費を抑え、燃費を向上させることが可能です。
また、エンジン内部の冷却負担が軽減されるため、長期間の運用でも安定した性能を維持できます。
✅ 3. エンジンの寿命を延ばす
EGRが燃焼温度を適切に管理することで、エンジン内部の部品の負担を減らし、摩耗を抑えることができます。
その結果、エンジンの寿命が長くなるため、メンテナンス費用の削減にもつながります。
EGRのデメリットとは?
一方で、EGRにはいくつかのデメリットも存在します。
導入を検討する際は、これらの点も考慮する必要があります。
❌ 1. 煤(すす)の発生
ディーゼルエンジンでは、燃焼温度が低くなると煤(すす)が発生しやすくなる傾向があります。
EGRによって再循環された排ガスが、エンジン内部に煤を蓄積させ、EGRバルブやインテークマニホールドの詰まりを引き起こすことがあります。
❌ 2. メンテナンスの手間が増える
煤の蓄積が進むと、エンジン性能の低下や燃費悪化を招くため、定期的な洗浄やメンテナンスが必要です。
特に、長距離輸送が多いトラックでは、EGRシステムの点検を怠ると、大きなトラブルにつながる可能性があります。
❌ 3. 部品コストが高い
EGRには専用のバルブやクーラーが必要であり、交換部品のコストが高めです。
特に、外部EGRの水冷式クーラーは複雑な構造をしており、修理費用がかかることもデメリットの一つです。
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EGRは環境対策や燃費向上に優れた技術ですが、適切なメンテナンスが欠かせません。
そのため、EGR付きのトラックを選ぶ際は、事前に整備履歴やEGRバルブの状態をチェックすることが重要です。
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まとめ
✅ EGRは、排気ガスを再利用することで燃焼温度を下げ、NOx排出量を抑える技術。
✅ 燃費向上やエンジン寿命の延長など、多くのメリットがある。
✅ 煤の蓄積や部品コストの高さといったデメリットもあるため、適切なメンテナンスが必要。
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