トラックを運転中、特に下り坂で急にブレーキが効かなくなった経験はありませんか？このようなブレーキが効きにくい状態を「フェード現象」と呼びます。ブレーキが効かなくなると、大きな事故に繋がりかねないため、とても危険です。
今回は、フェード現象について詳しく解説し、ベーパーロック現象との違いについても触れます。また、フェード現象が起きた時の対処法や予防方法も確認して、事故を防ぎましょう。
トラックのフェード現象とそのメカニズム
フェード現象とは、ブレーキの効きが悪くなる現象のことです。下り坂で急にブレーキが効かなくなったり、最初はブレーキが効いていたけれど段々と効かなくなるということがあります。この現象は、フットブレーキを連続使用することでブレーキパッドが過熱し、摩擦力が低下することが原因です。
トラックのブレーキシステムには主に油圧式ブレーキとエアブレーキがあります。小型トラックでは油圧式ブレーキが使用され、中型・大型トラックではエアブレーキが採用されています。
フェード現象の仕組み 油圧式ブレーキの場合、ブレーキフルードによってブレーキ力が伝わり、ブレーキパッドの摩擦で減速します。しかし、フットブレーキを多用するとブレーキパッドが過熱し、耐熱温度を超えると摩擦材がガス化してブレーキローターとパッドの間にガス膜ができ、摩擦力が低下します。結果、ブレーキが効かなくなるのです。
ベーパーロック現象との違い
ベーパーロック現象もブレーキが効かなくなる現象の一つですが、原因は異なります。ベーパーロック現象は、フットブレーキを多用することで摩擦熱がブレーキフルードに伝わり、ブレーキフルードが沸騰して気泡が発生することによって起こります。気泡があるとブレーキペダルの油圧がブレーキフルードに伝わらず、ブレーキが効かなくなります。
フェード現象はブレーキパッドの過熱が原因で、ベーパーロック現象はブレーキフルードの沸騰が原因です。
フェード現象が起きた際の対処法
もしフェード現象が起きてブレーキが効かない状況になったら、以下の対処法を試してください。
- エンジンブレーキを使う エンジンブレーキを使うことで、ブレーキの負担を減らしながら減速できます。エンジンの回転を利用することで、アクセルペダルを離した状態でも減速できます。特に長い下り坂では、エンジンブレーキを活用してブレーキの過熱を防ぎましょう。
- ブレーキを冷やす フェード現象はブレーキが過熱している状態なので、ブレーキを冷やすことが必要です。ゆっくり走行しながら風を当てて冷やすのが効果的です。水を直接かけるとブレーキローターが割れる可能性があるため、避けましょう。
フェード現象を予防する方法
フェード現象を起こさないためには、以下の対策を講じることが大切です。
- フットブレーキを多用しない フットブレーキの多用を避け、エンジンブレーキやギアチェンジでスピードを調整しましょう。ブレーキを強く短く踏むことでフェード現象を防ぐことができます。
- 定期的にブレーキの点検を行う ブレーキフルードやブレーキパッドの状態を定期的に点検し、異常がないか確認しましょう。ブレーキパッドやブレーキフルードが劣化している場合、早めに交換することが必要です。
中古ブレーキ部品一覧
- いすゞ フォワード 右FドアASSY
- 型式：SKG-FRR90S2
- 年式：2011年
- 走行距離：37.2万㎞
- 日産UD コンドル 右FドアASSY
- 型式：SKG-MK38L
- 年式：2012年
- 走行距離：27.1万㎞
- 日産UD コンドル 左FドアASSY
- 型式：SKG-MK38L
- 年式：2012年
- 走行距離：27.1万㎞
- 日産UD コンドル 右ヘッドランプASSY
- 型式：SKG-MK38L
- 年式：2012年
- 走行距離：27.1万㎞
まとめ
トラックのフェード現象は、フットブレーキの多用が主な原因です。下り坂で急にブレーキが効かなくなることは非常に危険ですので、エンジンブレーキの活用やブレーキの点検を行い、フェード現象を予防しましょう。万が一フェード現象が起きた場合は、落ち着いてエンジンブレーキを使用し、ブレーキを冷やすことで対処してください。
安全運転を心がけ、トラックのメンテナンスをしっかり行いましょう。
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