アスファルトフィニッシャーとは?構造・用途・必要な資格まで詳しく解説!

道路工事や駐車場の舗装作業などで活躍する「アスファルトフィニッシャー」。
工事現場で独特な形をした機械を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?

アスファルトフィニッシャーは、アスファルトを均一に敷き詰めるための専用建機で、道路の耐久性を高める重要な役割を担っています。

今回は、アスファルトフィニッシャーの構造や種類、活用される場面、操作に必要な資格などについて詳しく解説します!


アスファルトフィニッシャーとは?基本構造と用途を解説

アスファルトフィニッシャーは、舗装工事の仕上げ工程で使用される建機です。
アスファルト合材(砕石・砂・石粉・アスファルトを混ぜたもの)を均一に敷き詰め、道路を滑らかに仕上げる役割を持っています。

✅ アスファルトフィニッシャーの主な構造

アスファルトフィニッシャーは、大きく4つのパーツで構成されています。

1️⃣ ホッパー
 - アスファルト合材を一時的に貯める部分
 - コンベアが合材を後方へ送り出す

2️⃣ スクリード
 - アスファルトの厚みを均等に整える
 - 加熱機能があり、合材が固まらないように調整

3️⃣ トラクタ
 - 建機を牽引し、安定した走行を支える

4️⃣ エンジン
 - ディーゼルエンジンを搭載し、強力な駆動力を確保

これらの部品が連動しながら作業を行うことで、高品質な舗装工事を実現します。


アスファルトフィニッシャーの種類

アスファルトフィニッシャーは、走行装置の違いによって「ホイール式」と「クローラー式」の2種類に分けられます。

🚛 ホイール式

特徴

  • 走行装置にタイヤを使用
  • 小回りが利き、公道を走行できる
  • 一般的な道路舗装工事に適している

メリット

  • 高速移動が可能
  • 施工現場間の移動がしやすい

デメリット

  • 不整地や急斜面での作業には不向き

🚜 クローラー式

特徴

  • 走行装置にキャタピラーを採用
  • 地盤の弱い場所や斜面での作業に向いている

メリット

  • 安定性が高く、滑りにくい
  • 不整地や山間部の舗装に適している

デメリット

  • 公道を走行できないため、運搬が必要

用途や現場の状況に応じて、最適なタイプを選ぶことが重要です。


アスファルトフィニッシャーの操作に必要な資格

アスファルトフィニッシャーを扱うためには、運転資格舗装作業資格の2つが必要です。

✅ 運転に必要な資格

アスファルトフィニッシャーは「特殊自動車」に分類されるため、公道を走行する場合には以下の免許が必要になります。

🔹 小型特殊免許(小型車両対象)
 - 普通免許に付帯されているため、新たに取得する必要はなし

🔹 大型特殊免許(大型車両対象)
 - 試験に合格することで取得可能
 - ホイール式フィニッシャーの運転に必要

※クローラー式の車両は公道を走行できないため、運転免許は不要ですが、舗装作業に必要な資格は別途取得する必要があります。


✅ 舗装作業に必要な資格

アスファルトフィニッシャーを用いた舗装作業を行うには、以下のいずれかの資格が必要です。

🔸 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用および掘削用)運転技能講習
 - 重機メーカーの教習所などで受講可能
 - 修了証を取得すれば、作業が認められる

🔸 建設機械施工技士資格(1級・2級)
 - より高度な知識・技術を習得できる
 - 建設業界でのキャリアアップにも有利

特に「建設機械施工技士資格」は、管理業務を行うためのスキルも身につくため、長期的なキャリアを考えるなら取得しておくと良いでしょう。


アスファルトフィニッシャーを使用する際の注意点

アスファルトフィニッシャーは高価で専門的な機械なので、適切な管理とメンテナンスが求められます。
特に以下の2点に注意しましょう。

🚨 1. アスファルトの付着

アスファルト合材が機械に付着すると、冷えて固まり、不具合の原因になります。
作業後はスチーム洗浄機などを活用して、しっかり清掃を行うことが重要です。

🛠 2. 摩耗しやすい箇所のチェック

常にアスファルトを扱うため、**ホッパーの底部・スクリュー・コンベア・ホイール(ホイール式の場合)**は特に摩耗しやすい部分です。
定期的に点検し、必要に応じて交換することで、長く安全に使用できます。


アスファルトフィニッシャーの価格相場

アスファルトフィニッシャーは大量生産されていないため、新車は非常に高額です。

新車価格の目安

  • スクリード幅 1m〜3m → 2,500万円~
  • スクリード幅 2m〜4m → 3,000万円~
  • スクリード幅 2m〜6m → 6,000万円~

一方、中古市場では100万円~600万円程度で販売されていることもあり、コストを抑えたい場合は中古車の検討がオススメです。


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