工事現場や建設現場、物流の現場で活躍する「トラッククレーン」。
公道を走行できる移動式クレーンの一種で、機動力の高さが特徴です。
しかし、「トラッククレーンとクレーン車の違いは？」「どんな作業に向いているの？」など、詳しい内容を知らない方も多いのではないでしょうか？
本記事では、トラッククレーンの基本的な特徴や用途、他のクレーンとの違い、必要な免許などを詳しく解説します！
トラッククレーンとは？その特徴と用途をチェック！
トラッククレーンとは、トラックにクレーン装置を搭載し、自走可能な移動式クレーンのことを指します。
一般的なトラックとは異なり、クレーンの操作専用の運転席を備えているのが特徴です。
✅ トラッククレーンの主な特徴
✔ 運転席が2つある（走行用とクレーン操作用）
✔ 公道を走行できるため、現場間の移動がスムーズ
✔ 高所作業や重量物の運搬に適している
✔ クレーンのブーム（アーム部分）の段数が多く、7段ブームなど高所作業も可能
トラッククレーンは、機動力と走行性に優れているため、以下のような場面で活用されています。
✅ トラッククレーンの主な用途
🔹 建築現場での資材の吊り上げ・搬入
🔹 工場や倉庫での重量物の運搬
🔹 電柱や鉄塔の設置作業
🔹 橋梁工事や道路工事での部材設置
このように、高所作業や重量物の運搬において、トラッククレーンは不可欠な存在となっています。
クレーン装置の作動方式：油圧式と機械式の違い
トラッククレーンのクレーン装置には、大きく分けて**「油圧式」と「機械式」**の2種類があります。
✅ 油圧式クレーン
油圧ポンプを駆動し、油圧シリンダーの力でクレーンを作動させる方式。
ほとんどのトラッククレーンに採用されており、5t未満の吊り上げ荷重のクレーンはほぼ油圧式です。
✔ メリット
✅ 操作が簡単で精密な動きができる
✅ 故障が少なくメンテナンスが容易
✔ デメリット
❌ 構造が複雑なため、修理費が高くなることも
✅ 機械式クレーン
エンジンやモーターの動力をチェーンや歯車を介して伝える方式。
以前は多く使われていましたが、現在は油圧式と併用するハイブリッド型が主流です。
✔ メリット
✅ 強力なパワーを発揮できる
✔ デメリット
❌ 操作が難しく、技術が必要
❌ メンテナンスの手間がかかる
トラッククレーンと他のクレーンの違い
「トラッククレーン」は「クレーン車」の一種ですが、他のクレーンと比較すると構造や用途に違いがあります。
✅ トラッククレーン vs クレーン車
「クレーン車」とは、クレーン装置を搭載した車両の総称であり、トラッククレーンもその一部。
その他の代表的なクレーン車として、ラフテレーンクレーン（ラフタークレーン）やオールテレーンクレーンなどがあります。
✅ トラッククレーン vs ラフタークレーン
ラフタークレーン（ラフテレーンクレーン）は、トラッククレーンと同じく移動式クレーンですが、以下の点で異なります。
| 項目 | トラッククレーン | ラフタークレーン |
|---|---|---|
| 運転席 | 2つ（走行用・クレーン操作用） | 1つ（兼用） |
| 走行性能 | 公道走行に優れる | 不整地・狭所での走行が得意 |
| 車両区分 | 大型自動車 | 大型特殊自動車 |
| 用途 | 建設・運搬作業全般 | 狭い場所での作業に特化 |
ラフタークレーンは不整地や狭い場所での作業に強く、トラッククレーンは公道走行の利便性が高いという違いがあります。
トラッククレーンの運転に必要な免許とは？
トラッククレーンを運転・操作するには、運転免許とクレーン操作資格の両方が必要です。
✅ 運転に必要な免許
トラッククレーンの車両サイズに応じて、以下の免許が必要になります。
🚛 中型免許（車両総重量7.5t以上）
🚛 大型免許（車両総重量11t以上）
✅ クレーン操作に必要な資格
クレーンの吊り上げ荷重に応じて、以下の資格・免許が必要です。
| 吊り上げ荷重 | 必要な資格・免許 |
|---|---|
| 0.5t～1t未満 | 移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育 |
| 1t～5t未満 | 小型移動式クレーン運転技能講習 |
| 5t以上 | 移動式クレーン運転士免許 |
また、業務で使用する場合は「クレーン検査」の定期実施が義務付けられています。
📌 月1回の「月例点検」
📌 年1回の「年次点検」
安全管理のために、忘れずに行いましょう。
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まとめ
✅ トラッククレーンは、自走可能な移動式クレーンの一種
✅ 油圧式と機械式があり、ほとんどの車両は油圧式を採用
✅ ラフタークレーンとは運転席や走行性能が異なる
✅ 運転免許とクレーン操作資格の両方が必要
✅ 定期的な点検・整備が義務付けられている
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