トラックのエンジンを始動させる際に欠かせない「セルモーター」。
しかし、突然エンジンがかからなくなった経験はありませんか?
それは、セルモーターが故障している可能性があります。
本記事では、セルモーターの役割や仕組み、故障の原因、修理方法について詳しく解説します。
トラックのメンテナンスや部品交換を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
セルモーターとは?トラックにおける役割を解説
セルモーター(スターターモーター)とは、エンジンを始動させるための電動モーターのことです。
トラックのエンジンは、外部からエネルギーを与えてクランクシャフトを回転させることで始動します。
この「クランキング」と呼ばれる動作を担うのが、セルモーターの役割です。
通常、セルモーターはトランスミッションとエンジンの間に設置されており、バッテリーの電力を使って作動します。
スイッチを入れることで、セルモーターがピニオンギアを回転させ、クランクシャフトの回転を促します。
これによって、エンジンの吸気・圧縮・燃焼・排気の工程が始まり、エンジンが作動するのです。
セルモーターの仕組みと作動の流れ
セルモーターの基本的な動作を簡単に説明すると、以下のようになります。
1️⃣ イグニッションキーを回す(またはスタートボタンを押す)
→ セルモーターが作動し、内部のギア(ピニオンギア)が回転
2️⃣ ピニオンギアがフライホイールと噛み合う
→ クランクシャフトを回転させ、エンジン始動の準備
3️⃣ クランクシャフトが回転し、エンジンが始動
→ セルモーターは役目を終え、ギアが離れる
この一連の流れがスムーズに行われることで、エンジンが始動します。
しかし、セルモーターに問題が発生すると、この流れが途切れ、エンジンがかからなくなってしまいます。
セルモーターの故障原因とは?
セルモーターが故障すると、エンジンが始動しなくなるため、トラックの運行に大きな影響を及ぼします。
主な故障原因として、以下の3つが挙げられます。
🔋 1. バッテリー上がり
セルモーターは、バッテリーの電力を使って作動します。
そのため、バッテリーが上がるとセルモーターに電力が供給されず、エンジンを始動できなくなるのです。
▶ バッテリー上がりの原因
- ライトの消し忘れ(エンジン停止中でも電力を消費)
- バッテリーの寿命(通常2~3年)
- 長期間の未使用(自然放電により蓄電量が低下)
特に寒冷地では、気温が低いとバッテリーの性能が低下しやすく、突然セルモーターが動かなくなることもあります。
⚙️ 2. セルモーター内部の故障や劣化
セルモーターの内部には、スイッチやコイル、カーボンブラシといった消耗部品が使用されています。
これらが経年劣化や摩耗によって機能しなくなると、セルモーターの動作が不安定になり、最終的に故障してしまいます。
▶ よくある故障例
- カーボンブラシの摩耗(10年または10万km程度で寿命)
- スイッチや回路の断線(振動や経年劣化による接触不良)
セルモーターが寿命を迎えると、「カチカチ音がするがエンジンがかからない」といった症状が現れます。
🔌 3. オルタネーター(発電機)の故障
オルタネーターは、トラックのエンジンが動作している間に電力を発生させ、バッテリーを充電する役割を持っています。
もしオルタネーターが故障すると、バッテリーへの充電が行われず、セルモーターへの電力供給ができなくなるため、エンジン始動が困難になります。
▶ オルタネーター故障の兆候
- バッテリー警告灯の点灯
- エンジン始動時に異音がする
- ヘッドライトが暗くなる
オルタネーターの異常は、放置するとバッテリー上がりにつながるため、早めの点検が必要です。
セルモーターが故障したときの対処法
セルモーターが故障した際には、以下の方法で対処できます。
🛠️ 1. マニュアル車なら「押しがけ」が可能
マニュアルトラックの場合、押しがけによってエンジンを始動できる可能性があります。
ギアをニュートラルにしてトラックを押し、スピードが出たタイミングでクラッチをつなぐことで、エンジンを始動させられます。
🔋 2. バッテリー上がりならジャンプスタート
オートマトラックでは押しがけができませんが、ブースターケーブルを使い、他のトラックから電力供給を受けることで始動できる場合があります。
ただし、セルモーター自体が故障している場合は、ジャンプスタートでは改善されません。
🔧 3. セルモーターの交換・修理
セルモーターの内部が故障している場合は、修理や交換が必要です。
セルモーターの新品は高価なため、中古セルモーターを利用するのもコストを抑える方法の一つです。
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まとめ
✅ セルモーターは、エンジン始動のために不可欠な部品
✅ 故障の主な原因は「バッテリー上がり」「内部の劣化」「オルタネーターの故障」
✅ マニュアル車は押しがけ、オートマ車はジャンプスタートで対処可能
✅ **故障した場合は、修理または交換が必要。中古部品を活用すればコスト削減
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