ホイールローダーは、重くて大きな物を一気にすくって持ち上げることを得意とする建設機械です。別名タイヤドーザーとも呼ばれ、工事現場や除雪作業、農業でも活躍します。特にダンプトラックに運搬物を積み込む際に便利な機械で、近距離の運搬にも適しています。
ホイールローダーの構造
ホイールローダーは「積込装置（バケット・アーム・油圧シリンダー）」「運転席」「エンジン」「油圧制御装置」「タイヤ（足回り）」の5つの部品で構成されています。車体の前方にあるバケットをアームを用いて上下に動かすことで、大きなショベルのような役割を果たします。運転席は高い位置にあり、エンジンは運転席の下に配置されることが多いです。
ホイールローダーの種類
ホイールローダーには、「ホイールローダー」「ショベルローダー」「スキッドステアローダー（スキッドステア）」の3つの種類があります。
ホイールローダー
ホイールローダーは「中折れ」とも呼ばれ、前後に分かれた機体で構成され、中心で折れることで方向を変えながら進むことができます。四輪駆動で無整地や急傾斜がある場所でも走行可能です。
ショベルローダー
ショベルローダーは前輪二輪駆動が特徴で、操作性はフォークリフトに似ていますが、バケットが標準装備されています。リフトアップにはアームを使用し、荷重の中心に注意する必要があります。
スキッドステアローダー（スキッドステア）
スキッドステアローダーは車体が曲がらず、ホイールの向きが変わりません。左右のホイールの回転数や回転方向で車体の向きを変えることができ、狭いスペースでの作業に適しています。
アタッチメントの種類
ホイールローダーには取り付けられるアタッチメントが複数あり、用途に応じて付け替えることができます。一般的なアタッチメントの種類と用途は次の通りです：
- ブレード：積もった雪を外に排出する
- フォーク：畜産現場で重いものを運搬する
- スイーパー（ブラシ状）：作業スペースの掃除
- ロールグラブ（ベールグラブ）：農業や畜産現場で肥料や収穫物を運搬する
ホイールローダーに必要な免許
ホイールローダーを運転するには、適切な免許が必要です。公道以外の場所でホイールローダーを運転するには、事前に労働安全衛生法上の講習を受ける必要があります。車両の重量によって講習の内容や必要な免許が異なります。
- 3トン以上: 大型特殊免許が必要。合計38時間の学科講習と実技講習を履修。
- 3トン以下: 小型特殊免許が必要。12時間の履修。
講習を受けるためには満18歳以上であることが条件です。また、視力や聴力などの条件も満たす必要があります。
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