トラックのブレーキにはいくつかの種類がありますが、中型トラックや大型トラックに使用されるのが「エアブレーキ」です。
エアブレーキは、空気の圧力を利用してブレーキを作動させる仕組みで、一般車や小型トラックに搭載されている油圧ブレーキとは異なります。
エアブレーキは制動力が非常に強く、重量のある大型車両を安全に停止させるのに適しています。しかし、その強力な制動力ゆえに、正しい使い方を知らないとブレーキの効きすぎやエア切れによる制動力低下のリスクがあります。
本記事では、エアブレーキの仕組みや使い方のポイント、運転時の注意点を詳しく解説します。
トラックを運転する方は、安全運転のためにぜひチェックしてください！
エアブレーキとは？基本の仕組みを解説
エアブレーキの役割
エアブレーキは、圧縮空気を利用してブレーキを作動させるシステムです。
一般車の油圧式ブレーキと異なり、空気の圧力をブレーキの作動力として使用するため、大型車両でも高い制動力を発揮できます。
特に中型・大型トラックは重量が重いため、油圧ブレーキでは十分な制動力を確保できません。
エアブレーキは、高圧の圧縮空気を利用することで、大きな力を必要とする大型車両のブレーキに適しています。
エアブレーキの仕組み
エアブレーキの基本的な動作は以下のようになっています。
- コンプレッサーが空気を圧縮し、エアタンクに蓄える。
- ドライヤーが圧縮空気内の水分を除去し、ブレーキの動作を安定させる。
- ブレーキペダルを踏むと、エアタンクから空気が放出され、エアシリンダーが作動する。
- エアシリンダーがブレーキシューを押し出し、ホイールを制動する。
- ブレーキを離すと、空気が排出され、ブレーキが解除される。
トラックが停止する際に「プシュー」という音が聞こえるのは、エアタンクから空気が排出される音です。
エアブレーキの使い方と注意点
エアブレーキは一般車の油圧式ブレーキとは異なる特性を持っているため、適切な使い方を覚えることが重要です。
以下に、安全に運転するためのコツを紹介します。
エアブレーキの使い方のコツ
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足の裏全体を使って踏む
- 油圧ブレーキと異なり、踏み込んだ感触が一定ではないため、足の裏全体を使って慎重にブレーキのかかり具合を確認することが大切です。
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クラッチを活用して減速
- カーブの際には、ブレーキだけでなくクラッチを利用して減速することで、スムーズな運転が可能になります。
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積載量を意識する
- 荷物が多いとブレーキが効きにくくなり、逆に荷物が少ないとブレーキの効きが強くなるため、走行中は積載量を考慮しながら運転しましょう。
エアブレーキを使用する際の注意点
エアブレーキを安全に使用するためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。
1. ブレーキの踏みすぎやバタ踏みに注意
エアブレーキは**頻繁に踏みすぎると「エア切れ」**を起こす可能性があります。
エア切れが発生すると、圧縮空気が不足し、ブレーキが正常に作動しなくなる危険があります。
バタ踏み（短い間隔で何度も踏み込む操作）は特にエア切れを引き起こしやすいので、ブレーキはできるだけ長く、ゆっくり踏むことを意識しましょう。
2. 運転前にエア残量を確認
エアブレーキは、適切な空気圧が確保されていなければ正常に機能しません。
そのため、運転前にはエア残量を確認することが重要です。
エアブレーキ車両の多くには、エア圧が不足した場合に警告音（ブザー）が鳴るシステムがありますが、ブザーが鳴る前に定期的にエア圧をチェックする習慣をつけましょう。
また、ブレーキの効きが悪いと感じた場合は、エア漏れを疑い、早めに点検を行うことが大切です。
3. 車間距離を十分にとる
エアブレーキは油圧ブレーキよりも制動がかかるまでにタイムラグがあります。
そのため、一般車と同じ感覚で運転すると、追突事故のリスクが高くなるので注意が必要です。
特に荷物が多い状態では、停車までにかかる距離が長くなるため、十分な車間距離を確保しましょう。
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まとめ
🔹 エアブレーキは、空気圧を利用してブレーキを作動させる仕組みで、中型・大型トラックに採用されている。
🔹 制動力が強い一方で、適切に操作しないとブレーキが効かなくなる「エア切れ」のリスクがある。
🔹 安全に運転するためには、ブレーキの踏みすぎを避け、運転前にエア圧を確認し、十分な車間距離をとることが重要。
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トラックの安全運転には、エアブレーキの正しい知識と使い方が不可欠です。
日頃のメンテナンスや運転の際の注意点を守り、安全な走行を心がけましょう！
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