クレーン付きトラックを選ぶ際に重要となる「吊り上げ荷重」や「定格荷重」。この二つの用語には、それぞれ異なる意味と役割があり、使用するシーンや条件に応じて理解しておくべきポイントが多く含まれています。この記事では、クレーンの「吊り上げ荷重」と「定格荷重」、さらに「定格総荷重」の違いについて詳しく解説します。さらに移動式クレーンを使う際の注意点についても触れていきますので、クレーン選びや使用の参考にしてください。
吊り上げ荷重とは?
吊り上げ荷重とは、クレーンが吊り上げることができる最大の荷重を指します。この数値には、フックなどの吊具の重量も含まれるため、実際に持ち上げられる積荷の重さそのものではありません。例えば、アウトリガーやクローラを最大限に張り出し、クレーンのブームを最も短い状態にしたときに計測される最大値です。
一般的に、トラックに装備されるクレーンでは、2t車で約2.63t、中型・大型トラックでは2.93tが主流となっています。これらの値が定められている理由として、吊り上げ荷重が3tを超えると「クレーン等安全規則」に基づく厳しい規制が適用されるためです。そのため、業務効率や手続きの簡素化を図り、この範囲内で設計されています。
定格荷重とは?
定格荷重は、クレーンが安全に吊り上げることのできる最大荷重を意味します。ただし、吊り上げ荷重とは異なり、フックなどの吊具の重量を除いた純粋な積荷の重さが含まれる点が特徴です。この数値は、クレーンのブームの長さや傾斜角度によって変動します。 例えば、ブームを長く伸ばしたり、角度が低くなるほどクレーンの安定性が減少し、対応できる荷重が小さくなる仕組みです。したがって、クレーンの利用計画を立てる際には、この定格荷重を確認することが重要です。
定格総荷重とは?
定格総荷重は、定格荷重と似ていますが、フックや吊具などの重量も含む数値です。車両によって装備される吊具の重さは異なるため、正確な積荷の限界を知るためには、定格総荷重を考慮する必要があります。
移動式クレーンでの注意点
移動式クレーンでは、吊り上げ荷重や定格荷重を超えないよう注意が必要です。特に、アウトリガーを使用する場合、その張り出し幅に応じた制限を守らなければなりません。「クレーン等安全規則」によれば、アウトリガーは最大限に張り出すことが基本となっています。ただし、スペースの制約によりこれが不可能な場合は、定格荷重を下回る範囲での作業が義務付けられています。
また、作業する地面が平坦であることや、確実に安全が確保できる環境であることも重要です。搬入出時の道板の傾斜は「15度以下」にするなど、労働安全衛生規則にも基づいた対策を徹底しましょう。
中古クレーンを探すなら
初めてクレーン付きトラックを選ぶ方にとって、仕様や安全基準を考慮した適切な車両選びは大切です。現在、以下のような中古クレーン車両が市場に出回っています:
- 三菱キャンター 2RG-FEB80 年式:令和6年11月 / 走行距離:1,000km
- 三菱スーパーグレート 2PG-FS74HZ 年式:令和6年10月 / 走行距離:7,000km
- 三菱ファイター 2KG-FK62FZ 年式:令和6年10月 / 走行距離:1,000km
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