トラックを所有・運用する際に欠かせないのが「車検証」です。普通乗用車の車検証と比べると、トラックの車検証は項目が多く、見慣れない言葉が多いため、理解するのが難しいと感じる方も多いかもしれません。
そこで今回は、トラックの車検証の見方や記載項目の詳細、正しい管理方法について詳しく解説していきます。
車検証とは？その役割と重要性
車検証（正式名称：自動車検査証）は、トラックが道路運送車両法に基づいて検査を受け、適合していることを証明する公的書類です。車検証には、トラックの所有者や使用者の情報、車両の詳細なスペックが記載されており、さまざまな手続きや管理に必要な重要書類です。
また、車検証は道路運送車両法により、走行時にトラック内に携帯することが義務付けられています。グローブボックスなど、安全な場所に保管しましょう。
トラックの車検証の項目と見方
車検証には多数の項目が記載されています。ここでは、その主な内容について詳しく解説します。
1. 自動車登録番号または車両番号
トラックのナンバープレートの番号が記載されている項目です。中古トラックを購入する際には、実際のナンバープレートと車検証の番号が一致しているか確認しましょう。
2. 登録年月日／交付年月日
トラックが新規登録された日や、名義変更などによって車検証が交付された日が記載されています。
3. 初度登録年月
日本国内でそのトラックが初めて登録された年月を示します。新車で最初に登録された年と月がここに記載されます。
4. 自動車の種別
トラックが「小型」「普通」「大型特殊」など、どの種別に分類されるかを示します。
5. 用途
「乗用」「貨物」「特殊」など、トラックの使用用途が記載されています。
6. 自家用・事業用の別
「自家用」なら白ナンバー、「事業用」なら緑ナンバーとなります。
7. 車体の形状
「キャブオーバー」「バン」「ダンプ」など、トラックの形状が記載されています。
8. 車名
「トヨタ」「日野」「いすゞ」など、メーカー名が記載されます。
9. 乗車定員
トラックに乗車できる人数が記載されています。定員を超えると道路交通法違反となるため注意しましょう。
10. 最大積載量
トラックに積載可能な荷物の最大重量を示します。この数値を超える積載は法律違反となるため注意が必要です。
11. 車両重量
トラック自体の重量です。車検時の重量税計算にも使用されます。
12. 車両総重量
「車両重量 + 最大積載量 + 55kg×乗車定員」で算出される重量です。
13. 車台番号
全車両に付与される固有の識別番号です。フレーム部分やエンジンルームにも刻印されています。
14. 車両寸法（長さ・幅・高さ）
トラックの全長・全幅・全高が記載されています。車庫証明の申請時に必要な項目です。
15. 軸重（前前軸重・前後軸重・後前軸重・後後軸重）
車両の各軸にかかる重量が記載されています。特殊車両通行許可申請時に使用されます。
16. 型式
車両ごとに決められた識別コードで、アルファベットと数字の組み合わせで記載されています。
17. 原動機の型式
トラックのエンジン型式番号が記載されています。
18. 総排気量または定格出力
エンジンの排気量や出力が記載されています。
19. 燃料の種類
「ガソリン」「軽油」「LPガス」など、使用燃料の種類が記載されています。
20. 型式指定番号・類別区分番号
車両が国土交通省から型式指定を受けた場合に付与される番号です。
21. 所有者情報（氏名・住所）
ローンが完済していない場合は、ローン会社の名前が記載されることがあります。
22. 使用者情報（氏名・住所）
所有者と異なる場合に記載されます。
23. 使用の本拠の位置
トラックの使用拠点の住所が記載されています。
24. 有効期間の満了する日
車検の有効期限が記載されています。この日までに車検を更新する必要があります。
25. 備考欄
特殊な条件や重要な情報が記載される場合があります。
車検証の管理と保管方法
トラックの車検証は、法律で走行時の携帯が義務付けられているため、必ずトラック内のグローブボックスなどに保管しましょう。また、盗難や紛失を防ぐために、コピーを取っておくこともおすすめです。
まとめ
トラックの車検証には、車両の詳細な情報が記載されており、購入・買取・整備・車検など、さまざまなシーンで必要になります。一見難しそうに見えますが、各項目の意味を理解しておくことで、より適切にトラックの管理を行うことができます。
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