トヨエースの年式ごとの特徴と進化を徹底解説!

トヨエースは、トヨタが2020年まで製造・販売していた小型トラックです。その名の通り、小型トラック市場における「エース」として活躍し続け、日本の物流業界を支えてきました。

1954年の誕生から2020年の生産終了まで、8代にわたって進化を続けたトヨエース。本記事では、各モデルの特徴や変遷、トヨエースの魅力について詳しく解説します。

トヨエースの誕生と特徴

トヨエースは、日本の四輪小型トラック市場を牽引してきたモデルの一つです。もともと、日本の小型トラック市場では三輪トラックが主流でしたが、トヨエースの登場によって四輪トラックへと転換が進みました。

エンジンレイアウトも時代とともに変化し、セミキャブオーバー方式からキャブオーバー方式へと移行。積載量や燃費性能、安全性能などが向上し続け、幅広い業種で利用されるようになりました。

各モデルの特徴と進化

初代トヨエース(1954年〜1959年)

  • エンジンをキャブ前部に配置したセミキャブオーバー方式を採用。
  • 荷台面積を大幅に拡大し、従来の三輪トラックと比較して積載能力が向上。
  • シンプルなデザインで、フロントグリルは金属板の打ち抜き仕様。

2代目トヨエース(1959年〜1971年)

  • エンジン搭載位置を座席下に移動し、キャビンの広さを向上。
  • 日本初の「チルトキャブ」を採用し、整備性を向上。
  • シフトレバーをコラムシフト化し、3人乗りが可能に。

3代目トヨエース(1971年〜1979年)

  • 最後のセミキャブオーバー型として登場。
  • 丸型2灯ヘッドランプを採用し、フロントデザインを一新。
  • ウィンドーウォッシャーが標準装備されるなど、快適性が向上。

4代目トヨエース(1979年〜1985年)

  • キャブオーバー方式を採用し、荷台の有効スペースを拡大。
  • 丸型4灯ヘッドランプを搭載し、視認性が向上。
  • マイナーチェンジを重ねながら、長期間生産されたモデル。

5代目トヨエース(1985年〜1995年)

  • 1.5t級に加え、2〜3.5t級のバリエーションが追加。
  • ダイナと双子車となり、仕様の共通化が進む。
  • より多様な業務用途に対応できるように。

6代目トヨエース(1995年〜1999年)

  • ダイナとの違いはフロントグリルのみとなり、基本仕様が統一。
  • 1t車のディーゼルエンジンが3Lに統一され、環境性能が向上。

7代目トヨエース(1999年〜2011年)

  • パーキングブレーキのレバー式採用により操作性向上。
  • 2t以上のモデルは日野・デュトロのOEM供給車に。
  • 燃費性能、安全性能の強化が進む。

8代目トヨエース(2011年〜2020年)

  • 2t級のモデルをフルモデルチェンジし、最新技術を導入。
  • コモンレール式燃料噴射システムを採用し、排ガスをクリーン化。
  • ハイブリッド車には専用エンジンと2ペダル5速AMTを搭載。

2020年3月31日、長年にわたり愛されてきたトヨエースは、その歴史に幕を下ろしました。

トヨエースの中古市場と今後

トヨエースは生産終了後も、耐久性や使い勝手の良さから中古市場で根強い人気を誇っています。特に、メンテナンスの行き届いた車両や、低走行の個体は高値で取引されています。

中古トヨエースの一例:

  • トヨタ トヨエース 2KG-XZU730
    • 年式:令和1年11月
    • 走行距離:84,000km

中古トラックの購入を検討する際は、年式ごとの特徴を理解し、用途に合った車両を選ぶことが重要です。

日本の小型トラックの歴史を築いたトヨエース

トヨエースは、日本の小型トラック市場を牽引し続けた歴史的なモデルです。65年にわたる進化の過程で、積載能力、安全性能、環境性能の向上が図られ、物流業界に大きく貢献してきました。

現在も多くのトヨエースが現役で活躍しており、今後もその価値は色褪せることはありません。小型トラックの購入を検討されている方は、ぜひトヨエースを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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