UDトラックスが誇る中型トラック「コンドル」は、1975年の登場以来、長年にわたり物流の現場で活躍してきました。環境性能、積載性、燃費の効率化、さらには安全性能の向上を実現し、多くのドライバーから高い支持を得ています。
コンドルは、2017年に現行の5代目モデルが登場しましたが、それ以前のモデルでも独自の進化を遂げています。この記事では、コンドルの歴史や年式ごとの違いについて詳しく解説し、最適な一台を選ぶためのポイントをご紹介します。
コンドルの特徴と歴史
UDトラックスの「コンドル」は、世界60か国以上で輸送ソリューションを提供する同社の代表的な中型トラックです。1973年のオイルショックにより、燃料消費が少ないトラックの需要が高まり、それに応える形で1975年に登場しました。
2007年には、スウェーデンのボルボグループとの資本提携を受け、さらなる技術革新が進みました。2011年には4代目コンドル(MK/LK)が登場し、環境性能や安全性能が大幅に向上しました。そして、2017年にはいすゞ「フォワード」のOEM供給を受け、現行の5代目が誕生しました。
コンドルの特徴として、AMT(機械式オートマチックトランスミッション)と6速MTの選択が可能な点が挙げられます。これにより、ドライバーの操作性や運転の快適性が向上しました。また、安全性能においても、プリクラッシュブレーキ(衝突回避支援)、車線逸脱警報、ミリ波車間ウォーニングなどの先進技術が搭載されています。
コンドルの年式とモデルごとの特徴
初代(1975年~1983年)
1975年に登場した初代コンドルは、当時の排出ガス規制に適合したディーゼルエンジンを搭載。1977年にはターボ付きのFD6Tエンジンを採用し、170馬力の高出力を実現しました。
2代目(1983年~1993年)
2代目では、エンジンの改良や環境規制への適合が進みました。1988年のマイナーチェンジでは、インタークーラーターボエンジン「FE6TA」を新たに設定し、燃費向上を図りました。
3代目(1993年~2011年)
3代目は「ファインコンドル」と呼ばれ、空力性能の向上や安全装備の充実が図られました。2002年には、中型トラックとして世界初のキャパシターハイブリッドトラックが登場し、燃費性能が大幅に向上しました。
4代目(2010年~2017年)
4代目では、大型トラック「クオン」との部品共通化が進み、「GH7エンジン」を搭載。排出ガス浄化に尿素SCR触媒を採用し、環境性能の向上を実現しました。2015年には重量車燃費基準を達成し、燃費効率が向上しました。
5代目(2017年~現在)
現行の5代目コンドルは、いすゞ「フォワード」のOEM供給を受けて登場。VGSターボを採用し、さらに低燃費化を実現しました。メンテナンスの効率化を図るため、マルチディスプレイによる運行前点検機能を搭載。さらに、AMTの採用により、運転の快適性が向上しています。
コンドルの年式による違い
コンドルには、通常モデルのほかに「コンドルS/SS」や「2t系」「1t系」などのバリエーションが存在します。
コンドルS/コンドルSS
・初代(1988年~1992年):ベッドレス仕様の登場。 ・2代目(1992年~1997年):軽量仕様の「コンドルSS」を追加。 ・1997年:「コンドルZ」を導入し、ショートキャブモデルを展開。
2t系
・初代(1981年~1991年):H40型として登場。 ・2代目(1991年~1995年):エンジン改良と安全装備の充実。 ・3代目(1995年~2007年):いすゞ「エルフ」のOEM供給開始。 ・4代目(2007年~2014年):エンジンのダウンサイジングを実施。 ・2014年:「カゼット」へ移行し、三菱ふそう「キャンター」のOEM供給を受ける。
1t系
・初代(1995年~2007年):日産ブランドのF23型として登場。 ・2代目(2007年~2013年):エンジン改良、乗員安全性能の向上。 ・2013年:「ガゼット」へ移行し、モデルチェンジ。
コンドルの中古車情報
現在、中古市場でもコンドルは高い需要があります。以下は代表的な中古コンドルの一例です。
- UDトラックスコンドル(SKG-MK38L)
- 年式:平成23年10月
- 走行距離:115,000km
- UDトラックスコンドル(LDG-PW39L)
- 年式:平成23年5月
- 走行距離:528,000km
- ニッサンディーゼルコンドル(PB-MK36A)
- 年式:平成17年9月
- 走行距離:281,000km
まとめ:コンドルの年式による違いを知って最適な一台を選ぼう
コンドルは、1975年の誕生以来、時代とともに進化を遂げ、現行モデルでは環境性能・安全性能がさらに向上しています。特に、2017年以降の5代目モデルでは、いすゞ「フォワード」のOEM供給を受け、燃費性能やメンテナンス性が向上しました。
中古トラックの購入を検討する際は、コンドルの年式やモデルの違いをしっかり理解し、最適な一台を選びましょう!
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