トラックにはさまざまな種類がありますが、その中でも 重機や自走できない車両を運搬するための「セルフローダー」 をご存じでしょうか?
「セルフローダー」という名前は知っていても、具体的な構造や特徴、運転資格などについて詳しく知らない方も多いかもしれません。
この記事では、 セルフローダーの基本から運転資格、セーフティーローダーとの違い まで詳しく解説します!
セルフローダーとは?特徴と仕組み
セルフローダーとは、 建設機械や事故車、新車などを運搬するための特殊トラック です。
通常のトラックとは異なり、 荷台を傾斜させて車両を積み込む構造 になっています。
セルフローダーの主な特徴
✅ ジャッキでフロント部分を持ち上げることで、荷台を傾斜
✅ 傾斜した荷台に車両を自走またはウインチで積載可能
✅ 小型・中型・大型のサイズがある
✅ 車両をスムーズに積載できる「あゆみ板(道板)」が装備
特に 「自動あゆみ板」 を搭載したモデルでは、積み降ろしの際に道板を都度取り付ける必要がなく、作業負担が軽減されます。
セルフローダーが活躍するシーン
セルフローダーは、以下のような車両を運搬する際に活躍します。
✔ フォークリフトやブルドーザーなどの建設機械
✔ 事故車や車検切れで公道を走行できない車両
✔ 新車や中古車の輸送
このように 「自走が困難な車両を安全に運ぶ」 ことを目的としたトラックがセルフローダーです。
セルフローダーとセーフティーローダーの違い
同じように車両を運搬するトラックとして、「セーフティーローダー」という車両があります。
名前も用途も似ていますが、 積み込み方法に大きな違い があります。
共通点
✅ どちらも車両や重機を運搬するためのトラック
✅ 荷台を傾斜させて車両を積み込む仕組み
違い
セルフローダー | セーフティーローダー | |
---|---|---|
積み方 | フロント部分をジャッキで持ち上げて荷台を傾斜させる | 荷台全体をスライドさせて傾斜させる |
傾斜角度 | 急角度 | 緩やか |
安全性 | 傾斜が急なため、慎重な積載が必要 | 傾斜が緩やかで、より安全に積載できる |
セーフティーローダーは「より安全に車両を運搬できる」ことが特徴 で、特に乗用車の輸送に適しています。
一方、セルフローダーは、 重機や特殊車両の運搬に適した構造 となっています。
セルフローダーの運転資格と注意点
セルフローダーを運転する際には、 車両のサイズや最大積載量によって異なる運転免許が必要 です。
さらに、 積載する車両によっては特別な資格が求められる こともあります。
公道を走行するための運転免許
セルフローダーの運転には、 最大積載量と車両総重量に応じた免許 が必要です。
運転免許の種類 | 最大積載量 | 車両総重量 |
---|---|---|
普通自動車免許 | 3t未満 | 5t未満 |
中型(8t)限定免許(平成19年6月2日以前取得) | 5t未満 | 8t未満 |
中型自動車免許 | 3t〜6.5t | 5t〜11t |
大型自動車免許 | 6.5t以上 | 11t以上 |
小型のセルフローダーなら 普通免許でも運転可能 ですが、
中型・大型クラスではそれぞれの免許を取得する必要があります。
ウインチを使った積載には資格が必要
事故車や走行できない車両を運搬する際には、 ウインチ(巻上げ機)を操作して積み込む ことになります。
このウインチ操作には、 特別教育を受けた「巻上げ機運転者」の資格が必要 です。
✅ 取得方法
2日間の特別講習(学科+実技)を修了すれば、資格を取得できます。
セルフローダーを運転する際の注意点
1. 車両後方のスペースを確保する
セルフローダーは 荷台を傾斜させて車両を積み込むため、後方に広いスペースが必要 です。
駐車場や現場では、 十分な積み込みスペースを確保しましょう。
2. 積載時のはみ出しを確認
荷台に積んだ車両が トラックの全長の10%以上はみ出すと道路交通法違反 になります。
もし はみ出しが避けられない場合は、事前に「制限外積載許可」を取得 すれば合法的に運搬できます。
まとめ:セルフローダーは重機や特殊車両を運搬するプロ向けトラック!
セルフローダーは 重機や自走できない車両を運搬するための特殊トラック です。
トラックのフロント部分を持ち上げて荷台を傾斜させ、車両を積載できる仕組みが特徴。
✅ セーフティーローダーとは積載方法が異なり、傾斜が急なため注意が必要
✅ 運転するには、車両の最大積載量・総重量に応じた免許が必要
✅ ウインチを使用する場合は「巻上げ機運転者」の資格が必要
✅ 荷台からのはみ出しが10%以上になる場合は「制限外積載許可」を取得
セルフローダーは、建設業や運送業で活躍するプロ向けのトラックです!
購入や売却を考えている方は、 買取価格や車両の状態をしっかりチェックし、最適な取引を行いましょう!
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