「この荷物、大きすぎて荷台からはみ出てしまうけど大丈夫？」
「荷台に人を乗せて移動しても問題ないの？」
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
トラックの荷台には、法的なルールや制限がいくつも存在します。違反してしまうと、思わぬ罰則や事故につながるリスクもあるため、正しい知識を持って運用することが大切です。
この記事では、トラックの荷台に関する基本的な規制や対策方法について、わかりやすく解説します。
中古トラックの売却や購入を検討している方も、ぜひ参考にしてください。
積載物のサイズと重量にはしっかり制限がある
トラックの荷台には、積載できるサイズと重量に法的な上限が設けられています。道路交通法により、以下のような制限が定められています。
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長さ：車両の長さの1.2倍まで
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幅：車両の幅の1.2倍まで
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高さ：地面から積載物上まで3.8mまで
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重量：車種によって異なる
また、荷物がはみ出してしまう場合も、以下のような厳しい基準があります。
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前後方向のはみ出し：車体の長さの0.1倍まで
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左右方向のはみ出し：車体の幅の0.1倍まで
例えば、大型車で規定を超える積載をしてしまうと、「積載物大きさ制限超過違反」となり、最大で9,000円の反則金が科されることも。さらに、重量が5割を超過している場合は最大4万円の罰金が課せられるケースもあります。
平ボディ車やダンプなどは、荷物が上部から見えないことも多く、気づかないうちに制限を超えてしまっていることもあるため要注意です。安全・合法な積載のためには、荷物量を適切に調整するか、サイズに合ったトラックを選ぶことが大切です。
荷台に人を乗せて走るのは原則NG
トラックの荷台に人を乗せて公道を走るのは、基本的に道路交通法違反です。
座席以外の場所に人を乗せて走行することは法律で禁止されており、違反した場合は5万円以下の罰金が科される可能性もあります。
過去には、荷台から人が落下して死亡するという痛ましい事故が起こり、運転手が過失運転致死容疑で逮捕された事例も。
ただし、一部の例外として「荷物の見守り」などの理由がある場合には、所轄の警察署に申請し許可を得ることで一時的な乗車が認められるケースもあります。その際は、必ず「荷台乗車許可申請書」と関連書類を提出し、正式な許可を取得しましょう。
なお、許可が下りた場合でも以下の点に注意が必要です。
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ヘルメットやベルトなど安全装備を装着する
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乗車中の急ブレーキ・急カーブを避けた運転を行う
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落下事故を防ぐため荷崩れ対策を徹底する
車両構造の勝手な変更は違法になる可能性も
荷台の構造を変更する際にも、法律で定められた範囲を超える改造は違法改造となってしまいます。特に、荷台の高さやアオリの追加などには注意が必要です。
たとえば、荷台に鉄板を追加してアオリより高くなるように改造してしまうと、明確な違法行為となり罰則の対象になります。さらに、荷台の重量が増加して最大積載量をオーバーしてしまうと、重量超過違反として扱われることも。
荷台の「さし枠」（側面に取り付ける板状のパーツ）などを装着する場合にも、見た目以上に細かな制限がありますので、必ず専門業者に相談することをおすすめします。
法規制に対応するための対策方法を知っておこう
違反を防ぐために、正しい対処法を知っておくことが重要です。
● 制限外積載の許可を申請する
特別に大きな荷物を運ぶ必要がある場合は、出発地を管轄する警察署に「制限外積載許可申請」を提出することで、例外的に積載できる場合があります。
申請対象となるのは以下のようなケースです：
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長さ：車両全長の1.2倍を超える積載物
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幅：車両幅の1.2倍を超える積載物
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高さ：3.8メートルを超える積載物
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荷物が車体から10％以上はみ出す場合
適切な書類と経路を提出し、事前に許可を取得することが法的に認められた手段です。
● 車両構造の変更は「構造変更検査」が必要
荷台の高さ・長さ・重量などを変更する際は、**運輸支局で「構造変更検査」を受ける必要があります。**以下のような変更が一定の範囲を超える場合は、必ず検査が必要になります。
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長さ：±3cm以上の変更
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幅：±2cm以上の変更
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高さ：±4cm以上の変更
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重量：±100kg（小型車は±50kg）以上の変更
これを怠ると、違法改造車として取り締まりの対象になる可能性があります。
荷台ルールを守って、安全・安心なトラック運用を！
トラックの荷台に関するルールは、思っている以上に細かく規定されています。荷物のサイズや重量、人の乗車、構造変更など、どれも違反すると罰則や事故につながる可能性があるため、必ず事前に確認し適切に対応することが重要です。
「今使っているトラックが用途に合わない」「荷台の仕様が不安」という場合は、買い替えや買い取りも含めて一度専門店に相談するのがおすすめです。
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